瞑想やマインドフルネスが人々に広く浸透しているアメリカ。その方法はさまざまですが、ここ数年ではアートを融合させたアプローチも注目されています。…

瞑想やマインドフルネスが人々に広く浸透しているアメリカ。その方法はさまざまですが、ここ数年ではアートを融合させたアプローチも注目されています。
その一つが、美術館が主宰する瞑想プログラム。これまでは館内で行われていましたが、新型コロナ感染拡大の影響で、オンラインを活用してプログラムが続けられています。
たとえば、ニューヨークにあるヒマラヤ芸術に特化したルービン美術館では、瞑想講師のSharon SalzbergやKate Johnsonなどが監修した、所蔵作品からインスパイアされた“内なる世界の窓を開け、よりよい生活を送るための”10分間の瞑想プログラムを配信。講師によるオンラインの瞑想プログラムも実施しています。
そのほか、シアトルのフライ美術館では、作品を鑑賞しながら今ここにある自分への気づきを深めるマインドフルメディテーションの35分間のセッションをYouTubeで配信。ロサンゼルスのアーマンド・ハマー美術館でも、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のMindfull Awareness Research Centerと提携し、毎週30分のセッションをZoomで配信しています。
また最近では、新型コロナウイルスで疲弊した人々の心を癒やす瞑想×アートの試みも行われています。ニューヨーク在住のアーティストEkene Ijeomaは、今年の3月から5月まで、ブルックリンのTHE PLAZA AT 300 ASHLANDに、20本の光の柱で作られた、直径30フィートの大きな円形のインスタレーション“Breathing Pavillion”を設置しました。ゆっくりと変化する光に合わせて深く呼吸をすることで瞑想へと導かれ、不安が和らぎ、自分の内側に大きな変革をもたらすきっかけに。アートや美術館を媒介とすることで、より多くの人たちが瞑想を身近に体験することができそうです。

文/Rino Oguchi