仕事を持つこと
Apr 12, 2022メディテーションは何のためにするのか?
この問いは私がメディテーションの指導やプログラムのオリエンテーションなどでよく聞かれる質問でもあります。
私は『自分の人生をより良くするため』とお答えしています。
メディテーションのプラクティスを通じて、自分自身の状況・状態をよく観る力をつけていくことで人生において起こる様々な事柄が、実は全ての自分の思考のパターンから来ることを知ります。それに気づき、そのパターンと取りくむことこそがメディテーションのトレーニングなのです。
そういった自分の人生のパターンはどこで現れるでしょうか?
“いつでもどこでも”です。
自分が生きている環境のどこでも。職場や家庭、趣味の集まりなどなど。。
決して坐ってメディテーションをしている時だけではありません。
なぜ仕事がうまく行かないのか?
家族との関係がうまく行かないのか?
人生が自分の思った通りに進まないのか?
こうした自分の人生に対しての不満や不安は、我々が日々生活してる限り必ずついて回ります。
そのほとんどが自分の思考の癖からきてるといってもいいかもしれません。
ただ残念ながら、ただ忙しい生活を送るだけでは、その思考の“癖”に我々は気付きません。
チョギャム・トゥルンパ・リンポチェは、我々をプロジェクターに例えたりしていました。
我々が見ている世界は“自分が投影しいる世界”であり、往々にして我々はその映し出された世界を必死で直そうと四苦八苦していて、本来直すべきはプロジェクター(自分自身)であることに気がつくことすらできないものです。
日々の生活のなかで起こる多種多様な出来事は、プロジェクターである我々が思考のパターンによって生み出した産物です。逆さまに考えれば、そういった出来事が全て自分のものの捉え方、考え方を教えてくれるよいヒントともいえるでしょう。
毎日のメディテーションのプラクティスを通して、自分の心を動きや感情の動き、思考の癖を感知できるような力がついてくれば、日々の生活すべの出来事は自分に何かを気付かせてくれる“先生”となってきます。
仕事をする、家事をする、学生として勉強に励む、なんであれ自分の人生の立脚点をきちんと
持ち、そこでメディテーションで培った力をどう応用していくか?に取り組むことこそ、一番大切なプラクティスです。
私もデイビッドより指導されて早10数年、このメディテーションを学び初めている当初から一貫してウィンタースポーツの仕事を続けるように言われ続けました。そここそがメディテーションを通して学んだことを活かす大事なフィールドであるから、という理由です。
思考の癖、パターンが変わらない限りは、いかに生活環境を変えたところで、また同じ問題に直面していきます。理想の世界を追い求めるのではなく、今自分が生きている人生そのものとどう直に関わっていくか?をきちんと見つめる大切が少しわかるようになってきました。
学ぶべきことはクッションの上ではなく、仕事や家庭の中にあるようです。